TEMBEA

2025.06.06 イシハラ

”続”BOROのはなし

お久しぶりです。手仕事担当のイシハラです。みなさまどうお過ごしですか。
最近一気に暑くなってきましたが、外を歩いたりチャリに乗っていると風がとても気持ちいいですよねー。
先日天気予報で「今日は若葉風が吹きます。」と言っていました。その言葉がなんだかとても心地よくていい風が吹くたびに「若葉風」と思うとなんだか得したような、そんな気分になりながら最近は過ごしています。
皆さんも今しか味わえない「若葉風」ぜひ感じてみてください笑。

そんな季節の中、今年も大阪のdieciさんから別注をいただきBOROの2回目「“続”BORO」の制作をさせていただきました。先日ハシモトがイベントやアイテムについては紹介してくれていますが、イベント間近の今回は私の方から制作の裏話をお伝えしますね。

まずは、“続”BOROにかける営業ハシモトと制作イシハラの思いを…。
私たちは昨年のBOROが終わってから、1年がかりで社内でも、社外でも(社外の場合はビール片手に笑)話してきました。1回目は、とにかく2人とも手探りでdieciさんからいただいたイメージをどういう風に形にしていくか「あーでもない。こーでもない」と言いながらやっと出来上がったという感じでした。2回目のBOROのオーダーをいただいた時にはすごく嬉しくてハイタッチでした笑。

前置きはこれくらいにして…。裏話…まずは“続”BOROの制作をするにあたり自分なりのテーマがありました。「肩の力を抜く」ということです。昨年の制作は本当に何もわからないところから始まったので、気がついたら力が入ってしまっていたように思います。とにかく目の前にあるものを進めていく。気がついたら仕上がったというようなそんなイメージです。

じゃあ2回目、どんなふうに進化させていったらいいんだろう。と考えていた時に思いついた自分のテーマです。これはあくまでもイメージになってしまうのですが…。うまくいく瞬間って、ふと肩の力を抜いた時に「お!出来た」って思うんです。例えば昔弾いていたピアノの練習で同じところでいつも間違えてしまう。意識すればするほど間違えてしまって…肩の力を抜いて弾くとスッと乗り越えてしまう。そんな瞬間のイメージを大切にしたいと思いました。あとは、補修の時はひたすらリズムを断ち切らないように意識しました。止まってしまうと頭で考えすぎてしまってなぜか堅いイメージに仕上がってしまう。dieciさんとお話ししている時に補修の箇所も、かたまりっぽく見えないように自然な感じにしたいということだったので、自然な佇まいに仕上げられたらなーー。と思いました。これはTEMBEAの物作りにも通ずることなのかな〜と思っています。(「手を抜く」ではありませんのであしからず〜。)

その辺を意識しながら「やりすぎず、やらなすぎず…」まずはダメージ加工から…。


ダメージ加工は、いつも洗いの加工などをお願いしている工場さんでやってもらっています。昨年と同様に工場さんとの打ち合わせ。
昨年のBOROの後から、今回のイベントに向かって工場さんと色々と話をしました。どうやって補修したら自然に見えるんだろう。ざっくりとしたイメージにはしたいけど、荒々しいイメージのダメージ加工にはならないように昨年の補修の写真を見てもらったり絵を描いたりして擦り合わせしていきました。そんな話をしていると工場さんの方でも、「体にあたるところに穴開けてみるわ」などと提案も。(加工の内容がストーンバイオ+すりというもので、すりというのは手作業で穴を開けるという意味です)出来上がりまでの一部始終を分かって下さっているので、イメージ通りのかっこいいダメージ加工に仕上げてくださいました! 「色々考えて楽しかったよ。」という嬉しいお言葉もいただきました!

さあ、補修に入ります。“続”BOROで新しく加わったMARKET TOTEとBAGUETTE INDIGO。


MARKET TOTEはハンドル1本のBAGUETTEに比べてハンドルが4本なので自ずとハンドルの補修が多くなります。ハンドルの補修が多い分、本体のNATURAL部分の補修を少し抑えて全体的にうるさくならないようにバランスをとっています。ハンドルを強調するためにMARKETは必ずどこかにハンドルと本体を跨いでジグザグとステッチを入れてあります。チェックしてみてください!


BAGUETTE LT-INDIGOは何度か検討し直しながら…ダメージ加工をかけるとINDIGOが抜けて地の色( 写真の白い部分です)が出てくるのですがその感じが面白かったので、雰囲気を壊さないように補修していきます。補修の数を減らして、ダメージ部分の白を多めに残し、洗いをかけてINDIGOが抜けた縁の部分の白との調和を考えています。補修を粗めにすると白の部分がきれいに見えないので他のアイテムよりも密度のあるステッチで補修をかけてメリハリをつけています。

ものづくりをしていると、ごく稀に予想を超えた良い物が上がってくる時があります。INDIGOのBAGUETTEを仕上げた時がそうで、自分がイメージしていたよりも格好良い物ができたので、とても嬉しかったです!

最後におすすめのBAGUETTE TOTE MULTI。他とは違った補修の仕方でNATURAL/NATURALのBAGUETTEに対して全て赤系やピンク系の4色の糸を使って仕上げています。昨年のBOROでは少しかわいく仕上がったイメージがあったので、“続”BOROでは補修のサイズを大きくしたり小さくしたり変化を付けることによって、ざっくり感を出しています。ハンドル部分の配色のザクザクしたステッチもポイントです。
ハシモトとも「これいい感じにできたよね。いいよね〜。」となりました!

制作の裏話はこんな感じです。
BOROの作り方は1点1点違う。仕上がりは様々です。そんな中から好きなBOROを見つけていただけたら嬉しいです。BOROから早1年。バリエーションも増え進化したBOROをみなさまに楽しんで選んでいただけたら最高です。新しいアイテムを中心にご紹介しましたが、BAGUETTEの他の種類もあります!商品が並んだ姿はけっこう迫力ありますよ〜。
今週末6/7(土)から始まる“続”BOROにぜひぜひ足を運んでみてください〜。
そして、使い込んでさらにBOROBOROにしちゃってください。
それでは!また!

“続”BORO
6/7(sat)-6/22(sun)

dieci kyutaro
大阪府大阪市中央区久太郎町2-4-13-2F
06-4256-4485

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