こんにちは、東京店のAOKIです。
1番好きな季節の夏。そして夏といえばTシャツとトート!最近はその日に着るTシャツと、合わせるトートを選ぶ時間がとても楽しいです。今日は、この夏をよりわくわくさせてくれるアイテムとイベントをご紹介します。
6/21(土)よりTEMBEA東京店、7/5(土)より京都店で、ウェアブランドRIVORA×現代美術家の野村浩×TEMBEAによるトリプルコラボレーションアイテムが数量限定発売となります。同時に、野村浩さんのMini Exhibitionを兼ねたPOP UPを開催いたします。Merandiシリーズの新作も購入できる貴重な機会です。このコラボのきっかけになったのは、上の写真にある2024年にRIVORAから発売された「ART T-SHIRT」シリーズ。第10弾として登場したのが、野村浩さんの油画作品「Merandi」をプリントしたTシャツでした。デザイナーの早崎と私、それぞれにその一枚を気に入ってよく着ていたところからRIVORA、野村さんとのつながりが生まれ、「これをきっかけに何か一緒にできたらおもしろいね」と、自然に話が広がっていきました。
「Merandi」は、イタリアの静物画の巨匠、ジョルジョ・モランディ風の静物画に、野村さんの作品に特徴的なモチーフである「目」が描き込まれた、目のある油画作品です。絵画が見るものであるという一方、作品が「目」を持っているためこちらも見られているような感覚になります。なにも言わないその目はじっとこちらを見つめ、何を考えているのでしょうか。私は、一見してかわいい!と釘付けになったのですが、どんな感情の気配もないことが次第に面白く感じるようになりました(しかも何故か目が離せない)。あちらとこちらが反転し、境界が曖昧になるような鑑賞体験は初めてです。企画が動き出し、野村さん、RIVORA、早崎、私で話をしていたときのこと。TEMBEAの定番トート「BAGUETTE TOTE」を描いていただく話が持ち上がりました。でもそのアイデアに、少し迷いを感じていたのが早崎でした。自分がデザインしたトートバッグが肖像のように描かれるのはなんとも言えない気恥ずかしさがあると。それから、いわゆる“誰でも知っているトート”というものでもないのでそのまま描いても伝わりにくいかもしれないとも。
そこで野村さんが提案してくれたのが「画中画」でした。まず1枚の絵を描き、次にその絵がプリントされたBAGUETTE TOTEを、もう一度絵の中に描き込むというものです。このアイデアの面白さは、さらにこの絵をTシャツやBAGUETTE TOTEにプリントするところにあります。それにより、まるで鏡の中の鏡のようにイメージが重なったり、増幅したりして、ただ絵をプリントしただけではない、絵と現実の境界が曖昧になるような野村さんらしい“ズレ”を生み出します。この時、全員が野村さんの思考に驚かされ、一瞬で引き込まれて高揚しました。野村さんの作品が好きな私たちにとって当然のことですね。笑
バッグとTシャツには「Merandi」の新作4枚がそれぞれプリントされています。そして目や絵の具のマチエールは、刺繍で立体的に表現しました。プリントと刺繍、それぞれの質感が絵に奥行きを出していて、存在感があります。
BAGUETTE TOTEの定番中の定番、MサイズのNATURAL/NAVY。プリントは2パターンです。たくさん持ち歩いてほしいので、普段使いにちょうどいいサイズで作りました。トートバッグは、普段あまり見られる対象ではない(はず)ですが、街中で、偶然にもバッグと誰かが目を合わせていたら面白いなと想像してしまいます。
BAGUETTE TOTE Merandi, picture in picture (black box and dog)
BAGUETTE TOTE Merandi, black box and dog
SIZE:W24.5×H42×D13cm
COLOR:NATURAL/NAVY
PRICE:¥27,500(in tax)
TシャツはRIVORA製。ART T-SHIRTSとは、Tシャツをキャンバスに見立てて現代美術家の作品を紹介しているシリーズのこと。アートとファッションの橋渡しとなるように、と作られています。袖を通すとよくわかるのですが、生地にハリがあって体のラインを拾いにくく、ツヤもあり、大人がかっこよく着用できるTシャツです。サイズはユニセックス3サイズのご用意です。
ART T Merandi, picture in picture (blue box and ink bottle)
ART T Merandi, blue box and ink bottle
COLOR:WHITE
¥ 24,200(in tax)
さらに今回は、トート、またはTシャツをご購入いただいた方へ、野村さんがこの企画のために特別に制作したノベルティをプレゼントします。1点ずつ異なるため、先着順でお選びいただけます。こちらもぜひお楽しみに。
野村さんの作品とアイテム達がTEMBEA SHOPに並んだ時、どんな風に見えるのだろう。商品や什器に擬態してスッと溶け込んでしまうのか。ぜひみなさんの目でも、確かめに来ていただけると嬉しいです。このコラボが、また誰かのイメージを膨らませ、広がり、面白い何かが生まれたらいいな、そんな期待を抱いてしまいます。みなさまのお越しを、楽しみにお待ちしております。ART T & TOTE with Hiroshi Nomura
会期:2025年6月21日(土)から6月29日(日)
会場:TEMBEA Tokyo
住所:東京都渋谷区神宮前1-1-12 #103
営業時間:月-金 12:00-19:00 土日祝 11:00-18:00
会期:2025年7月5日(土)から7月13日(日)
会場:TEMBEA Kyoto
住所:京都市中京区布袋屋町527
営業時間:11:00-18:00
野村浩
現代美術家。1995年、東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻修了。写真と絵画を中心に複数のメディアを横断しながら作品発表をしている。2018年には写真とカメラにまつわる ”写真論”コミック本「CAMERAer」を上梓。2024年はその続編となる”絵画論”コミック本「Painter」を発表し、同名の個展(POETIC SCAPE/東京)を開催した。また「暗くて明るいカメラーの部屋」展(横浜市民ギャラリーあざみ野/2019)、その巡回展にあたる「相机人的明暗室」展(A4 Art Museum/成都、中国/2019)ではゲストキュレーターも務めている。主な個展に「THE GENESIS OF THE EXDORA WORLD」(Taka Ishii Gallery/東京/1997)、「目印商品」(LOGOS GALLERY/東京/2008)、「Merandi」(POETIC SCAPE/東京/2020)など多数。海外の展示では、「PHOTOESPAÑA 2012 Asia Serendipity(スペイン/2002)、Belfast Photo Festival(北アイルランド/2019)などがある。主な著書に「EYES」(赤々舎/2007)、「Slash」(N/T WORKS/2010)など。キヤノン写真新世紀公募優秀賞(第3回/1992、第5回/1993)、第31回写真の会賞(2019)受賞
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RIVORA
2009年に東京で設立された。ニットとカットソーを中心に国内生産による、上質で大人に向けたウェアを提案している。ブランド名のRIVORAは「川」に由来し、river、rio、kawaをミックスした造語である。川上から川下までを考えるものづくりへの想いと、周囲に文化をもたらす川のようなあり方を活動の軸とする。2020年春夏コレクションより、ART T-Shirts Projectがスタートした。Tシャツのボディをキャンバスに作品集を編むように、今見てほしいアーティストの作品を紹介している。
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